01 / 二つの言葉
建物は結果。建築には、その理由も含まれる。
ここでの区別は意図的に単純です。建物は、位置を定め、測り、交換し、施工できる物理的な結果です。建築には、その結果を組織した判断も含まれます。どの活動を近づけるか、何を分けるか、どこを通れるようにするか、内と外をどう接続するか。
どちらも必要です。問いたいのは、どちらを編集可能な原本とするかです。完成した形状から始めると、設計意図は名称、コメント、慣習から復元しなければなりません。Koyuは、その一歩前から始めます。
02 / 形状が残さないもの
座標は壁を置ける。しかし、壁を説明できない。
二点を結ぶ線は正確ですが、その建築的な役割については沈黙しています。私的領域と共用領域を分けるのか、音響性能を守るのか、防火区画を継続するのか、将来開くことを意図した境界なのかは分かりません。
形状は、何があるかを示す。建築の原本は、その関係が何を意味するかも示すべきです。
従来のワークフローでは、人がオブジェクト名、パラメータ、指摘コメント、議事録によって文脈を補っています。それらは重要ですが、形状を生んだ記述の中ではなく、モデルの周囲に置かれることが多くあります。
03 / 空間の語彙
空間、境界、隣接、通過から始める。
Koyuでは、空間とその関係を原本の中心に置きます。室には識別子と用途がある。境界は二つの空間がどう接するかを示す。開口は、その境界を人、視線、光、風が越えられることを示す。レベルと参照が全体の構成を拘束します。
space /L1/work office name:共同制作室 use:common
boundary /L1/work /L1/court type:open
# 先に関係を書く。
# 形状はビルドで解決する。語彙は意図的に小さくしています。設計者が読めて、テキストとしてレビューでき、ビルド工程が形状を導けるだけの明示性を持つことが目標です。
04 / 形状も必要
形状をビルドすることは、形状を軽視することではない。
施工には寸法、位置、公差、詳細な部材が必要です。ジオメトリを出力へ移すことは、精度に反対する主張ではありません。役割を分けるための発想です。
原本は、建築が何を実現しようとしているかを記録する。ビルドは参照、共有辺、開口、座標を解決する。生成された形状を検査し、明示的な制約を通して調整し、既存の建物ワークフローへ渡します。
交換レイヤーでは、IFCが引き続き重要です。この実験はIFCを消すためではなく、その手前に、より小さな建築の原本が存在できるかを問うものです。
05 / なぜ今なのか
理由が書かれていれば、LLMは理由を扱える。
必要な文脈が揃っていれば、LLMはテキストを比較し、差分を説明し、変更を提案し、制約を検査できます。簡潔な空間の原本は、一棟のより多くの部分と、その意図を同じコンテキストに置くことを可能にします。
ここで期待しているのは、驚くような画像を描くLLMだけではありません。建築の原本を読み、変更の影響を議論し、人がレビューできる修正をつくる協働相手です。
